私はいつも持ち歩いている、指輪の入ったポーチをポケットから取り出した。 手のひらの上に2つ。 センパイからもらった指輪……。 いつか、センパイとつけたいと思っていた。 あの学園祭以来、日に日に強まっていく想い。 もし、告白したら……。 センパイは迷惑かな……。 "多分もう、こんな恋愛はしないかな" そう言ったセンパイの顔が頭をよぎる。