この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。





秋の終わり。




冷たい風が吹き込む。




雲のない冬の夜空。


今日は星がよく見える。




私はそっと窓を閉めた。



夜になると風はすっかり冷え切って、お風呂上がりの体は一気に冷たくなってしまう。







ベッドに投げられた、携帯のランプが光っているのに気付いた。


見ると奈々ちゃんからの着信。

急いで電話をかけなおす。







『もしもし、ヒサ?』



「うん、ごめんね、電話くれたのに。
お風呂入ってたんだ」



『こっちこそ急にごめんね』




「ううん、どうしたの?」


ベッドの上に転がるタローとヒゲジローをなでながら、話を続けた。