「……」 "ごめんね" ジュエリーショップで、そう言って微笑んだ生徒会長の顔を思い出した。 どうして指輪がここにあるの……? 欲しくて欲しくてたまらなかった指輪が今、私の手の中にある……。 きっと彼女にあげるんだ……そう思って諦めたこのペアリング。 瀬戸 優也……せと ゆうや 「せいと かいちょう……」 周りに聞こえないよう、私はボソッとつぶやいた。