「柏木さん!」
ビクン!
大きな声に驚き、振り向くとそこに、大森先生が立っていた。
うえー。
今日の夏休みの学校当番、大森先生かー。
サイアク〜。
「柏木さん、あなた何教科か夏休みの補習になってたでしょう!?
こんなこと手伝ってる暇あるの!?」
「こんなこと!?」
大森先生の言葉に、思わず声を荒げてしまう。
「そうでしょう!?
学園祭と勉強とどちらが大切なの!?
そもそもみんなより遅れをとっているんだから。
新学期始まったら、余計に遅れてしまうわよ!?」
「……」
私は目を逸らしうつむいた。
楽しそうに作業しているみんなが、大森先生の声で静かになった。
せっかくの楽しい雰囲気を壊してしまったようで、申し訳なくて……。
恥ずかしくて……。
体に熱が一気に回ったような気がした。
