「学園祭のことが決まって更に忙しくなって、それがセンパイを、いつのもセンパイに戻したみたいで。
毎日楽しそう。
……柏木さんのおかげなのかなって」
「田辺さん……」
「ありがと」
そう言うと、田辺さんは笑った。
初めて見た田辺さんの笑顔。
この人やっぱり、とても美人なんだって思った。
「私は何もしてないよ……」
私は田辺さんに笑いかける。
そして……。
田辺さんは本当に、センパイのことが好きなんだと感じた。
「だからね、舞踏会は私がとびっきりキレイにしてあげる!
事前にドレスの色や形教えてね。
それに合ったヘアメイク考えるから」
田辺さんは楽しそうに言った。
「ありがと」
「えーとねー、アタシのドレスはねぇー」
友達が嬉しそうに返事をしてる。
