生徒会室を出ると、いつもの図書室。 生徒会室という異空間から抜け出し、緊張していた体から力が抜け落ちた。 普段あまり感じない本の匂いさえ、心地よく感じる。 私は思い切り息をすいこむと、ホッと息を吐き、イスに座った。 西日は外の大イチョウを照らす。 夕方のこんな時間でも、まだまだ外は暑そう……。 「はぁ……」 私はもう一度、大きく息を吐いた。