この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。




「それでも、先生たちを納得させるのは難しいよなぁ……」





副会長が考え込むように、ため息をついた。









「……」




私もそれ以上のことは言えなかった。













「このイベントを成功させて、入学希望者の増収をはかる」






考え込み静まり返った生徒会室。



今まで話を聞くだけだった優也センパイが、口をひらいた。








「入学希望者?」







「名門と言われるこの厳しい学校で、これだけの自由なイベントが出来るんだというところを見せれば、入学希望者も増やせるんじゃないか……そう先生に提案する」







「なるほど……だから街ぐるみなんですね」






「そう。
安易な考えかもしれないが、街ぐるみでイベントをする。
そうすれば、学校の名前や認知度も上がる。
ただ単に"名門"だけでは、今の時代入学者を増やせない。
そこを先生に提案する。

もちろん、これ以上のメリットがあるということを、練りに練って提案しなければいけないが、反論させないものを考える……そういうことは、みんな得意だろ?」








「はい!」








「もちろん予算も低コストで抑える。
そのためには、さっき柏木さんが言ったように、学生みんなの協力も今までの学園祭よりも必要になる」