「今まで、学園祭についての案を色々出してもらってきた。
私事ではあるが、最後の学園祭を今までと違ったものにしたいという思いから、みんなにも協力してもらってきた。
そこで、1年生の柏木さんが出してくれた案を、みんなに聞いてもらいたい」
センパイが話し出すと、みんなの視線が一気に私に集まった。
その中にはもちろん、田辺さんの姿もある。
私はセンパイに促され、みんなに資料を配った。
生徒会室は思ったほど広くない。
会議用の机なのか、大きな机が一つ置かれ、その奥にはホワイトボード。
右手の大きな窓から入る明かりで、室内はとても明るく見える。
ホワイトボードに一番近い席に座る、2年生の副会長
「舞踏会……?」
私の配った資料の表紙をみて、そう呟いた。
