「おぇっ……」
「おいおい、大丈夫か!?」
放課後、プロムについてのプレゼンをすることになっている。
そのための打ち合わせを図書室でしていた。
もう、センパイと一緒に居られるから嬉しい!……とか、そんな気持ちの余裕なんて無くなっていた。
緊張で、ずっと吐き気がする。
「センパイ……私ムリ……吐きそう……」
「何言ってんだ、行くぞ」
図書室に隣接している、生徒会室の扉の前で立ち止まる。
「これ以上動けましぇん……」
「何言ってんだ、ほら」
センパイは私の腕を掴む。
「あの時のことを思い出せ」
「あの時のこと?」
「あの怖い大森先生の前で「猫3匹飼う!」って怒鳴っただろ。
あの時のこと」
それと、これとは全然ちがーーーう!
センパイに、ぐいぐい手を引かれ、生徒会室に入れられた。
遠くでしか見たことのない、生徒会のメンバーがずらっと並んで座っていた。
私が踏み込むと、一瞬にして静まり返る。
パタンと扉が閉まると、私の中で始まりのゴングが鳴った。
