笹野さんのことになると

アナログ思考になっちゃうから

すごく遠回りしたけど

今は会えたことを運命と思いたい。


「アホなのか」


「ひどい...」


急に吹いた風で

彼女の耳に着いていた

イヤリングが姿を現す。


「これ、着けてくれてるんだね」


「...っ」