「笹野さん、じっとしててね」


と言って、立ち上がると、

野崎くんはベンチの後ろへ回った。


「誰のところにもいっちゃダメだからね」


首にひんやりとした物が当たる。


これがネックレスだという事に

気付くのにはそれ程時間はかからなかった。


「どっか行っちゃわないように

っていうのは冗談で

再会記念...」