「でも本当に会えたんだから

野崎くんはラッキーボーイだね」


「ははっ、確かに」


急に吹いた風が

ふわっと私の髪を揺らす。


「これ、着けてくれてるんだね」


「...っ」


横から伸ばした手で

私の髪を耳にかけると

小さく揺れる

ハートのイヤリングが現れる。