「ウエイターをしています、聡と申します。

来月からナンバーに入ることになりましたので

よろしければ、次ご来店される時は

どうぞご指名ください」


ワックスで流した黒髪で

真面目系を醸し出しているかと思えば

耳に光るシルバーのピアス。


大人の雰囲気ではあるけれど

あの時の面影は消えないまま。


「なんだよ、聡。もう客引きか?」


「先輩方に負けてられませんからね」