王子様はそんな私を にやにやしながら見て, 右手を出してる…。 私はもう恥ずかしくて, でも, はやく王子様の手に つかまりたくて…… やっとついたとき, 王子様は私の左手をつかんだ。 そして大きくて優しい両手で, 私を包む。 まるで,ボールから救ってくれた あの時みたいに……─ だめだよ,私,どきどきしすぎて… 耐えられないよ───!!!