小さな期待


「そうだけど、あんただれ?」


「あ、あの佐倉夢乃です。あの、あの時は助け


てくれてありがとうございました」


「あの時って?」


「えっと小1の時公園で男の人から助けてもら
ったんだけど」


「悪い、俺は君を助けた覚えはないんだ」


私は時間が止まったのかと思った。


キミヲタスケタオボエハナイ


私の頭の中でその言葉は何度も繰り返された。