彼と初めて出会ったのは2年前。

真田 金次(さなだ きんじ)こと、私のじいちゃんに連れられて

ここ、駄菓子屋に来ていた。

「じいちゃんの用事ある場所って、まさか、ここ!?子供じゃあるまいし、1人できてよ!こんなあっついなかわざわざ...」

と、私は文句たらたらだ。

無理もない。

クーラーの効いた涼しい部屋から無理やり連れ出されたのだ。

文句くらい言わずにはいられない。

「お〜、やっとついたのぉ...」

そんな私を無視してじじいは、店の奥へと入る。おっと、じいちゃんね。

「あ、ちょっとまってよ!」

急いであとを追うが

「あれ?」

すぐ先にいたはずのじいちゃんの姿がどこにもない。

駄菓子屋は、広くない。というか、狭い。

棚が3つ、レジから垂直にならんでおり、幅も人2人分あるかないかぐらいだ。

どこも、隠れる場所などない。

「すみません。ここに、70歳くらいの老人きたはずなんですけど、どこに行ったかわかりますか?」

レジのところでマンガ?を読んでる定員さんに声をかける。

「老人?さぁ、来てないとおもいますけどねぇ」

うっ、何この人

妙にニヤニヤしててキモい

ピエロみたい...

「ところでお嬢さんは、ゲームはお好きですか?」

ピエロの唐突な問に一瞬とまどったが、その問の答えは考えるまでもない。