「雅樹なら、すぐいいよって言ってくれると思ったのに。
どうして。無理やりなんて。雅樹らしくないよ。」
抵抗することをやめてそう言う。
すると雅樹も私の身体に這わす手を一時的にやめてくれた。
「何?俺がお前をすぐに解放すると思ってんの?
逆にそれが俺らしいって言うんなら、お前は俺のこと何も分かってねぇよ。」
なにそれ。
分かってない。とか言われたって
あんたからは何にも話さないくせに。
「あんたは どうせしたいだけなんでしょ?
私じゃなくてもいいくせに。」
「は?お前マジで言ってんのかょ。
したいだけ?お前、俺といるときずっとそんなこと思ってたのか?」
会って、ヤって、寝て。帰る。
このルーティーンが外れたことはない。
一度だってデートしたこともない。
何考えてるかも分かんないし。言わないし。
「そうだよ?そう思ってたよ。
あんたがこんなに怒ってる理由だって分かんない。」

