「ヒメカ~ 次の生理予定日いつか教えておいてね~」

どこかで聞いたことのあるスタッフの言葉に姫花は思わず笑みを漏らす

「水着の撮影ですか? 私もうそんな若くないですよ?」

「日焼け止めのCMよ? 海で水着になるとおもうから・・・」

そういうスタッフの声を聞きながら姫花は手帳を開いて考え込んでしまった

「姫花~」

「・・・・・」

「ヒメ~」

「・・・・・」

「姫花!!」

耳元で叫ばれた自分の名前に思わずビクッとする姫花

「あっ・・ すみません・・ 何でしたっけ?」

「生理の予定日・・ 確認しといてね・・ 」

「了~解~ 」

姫花はスタッフに手を振りスタジオを後にした


「6週目ですね・・・」

その足で、5年前に通ったあのレディースクリニックに来た姫花は、診察を終え、医師の話を聞いていた

「予定日は・・・」

医師の話しも上の空で病院を後にした姫花はどうやって家に帰ってきたのかもわからないほどだった