「「え?」」

まさか、日本語が通じると思っていなかった二人は驚いて、レンから視線がそらせない

「・・・会いたいでしょ? 姫花に・・・」

「は?」

「って、姫花に!!」

固まる潤也と取り乱すりん

そして、ふたりはレンの言われるままにリビングに案内される

「まさか、知らないヤツの車になんか乗るわけないでしょ? そんな子どもじゃないよ? あんたら、姫花の友達でしょ?」

ソファに座ったふたりにレンが差し出したフォトフレーム

バンコクで撮ったものだった

あのバーベキューの夜だった・・

そこへ

「レン~ お客さま?」

懐かしい声に潤也とりんが固まる

「姫花! 」

リビングに入り、潤也とりんの姿をみた姫花は手に持っていたバスケットを落としてしまった

「あ~もう、もう一回洗濯し直しじゃん・・・」

と言いながらレンは落ちた衣類をバスケットに入れていく

「・・・な、なんで?」

戸惑う姫花はレンに視線を送る

「ダンのお店で偶然会ったんだよ? すぐにわかったよ! あの写真の人だって!」

「・・そっか・・・」

姫花はレンの言葉を聞き、ようやく潤也とりんに再び顔を向けた

「本当に・・姫花・・なの?」

フラフラと立ち上がったりんはそのまま姫花に抱きつき泣き出した

潤也はボーっとその様子を見ているだけだった