「・・・・・」

「最近、姫花見た?雑誌とかショーとかで・・・」

そう言われても、姫花を忘れたくて、日系雑誌を全く見ていない潤也にはいまいちピンとこない

「・・・・・」

「もうここ1年は仕事してないよ?」

「は?」

「っていうか日本にもいない」

「は? 意味わかんねぇんだけど?」

賢次の言葉にキレ気味の潤也

「そう言われてもねぇ・・・」

「ってがっくんは知ってんのかよ?」

「知らないと思う?」

「探してもいねぇって・・事かよ・・」

とさっきは賢次の胸倉に掴みかかる勢いだった潤也だが、賢次のその言葉にテーブルに肘をつき、頭を抱え込む

「探してないよ?」

「・・・・・は?」

「だから~ 探していないんだって!」

「ちょっと待てよ・・ 意味わかんねぇ・・」

「・・・・姫花が姿を消したのは、突発的な講堂じゃないんだ」

「・・・・・」

「何ヶ月も準備して、誰にも何も告げずに飛び立った・・・ それって姫花なりにすごい考えての事だろ? もう世間的に大人っていわれる年齢な訳だし、がっくんは、姫花の考えを尊重したんだと思う・・・」

「それに・・・」

「・・・それに?」