「私は妊娠なんてしていない」

そう言い切ったジュディの目から、ポロッと涙が一筋流れた

「・・・・」

その言葉を受けた潤也は、握っていたジュディの手を力なく離し、そのままソファにもたれかかった

「・・・ジュンヤ・・ ごめんなさい」

「・・・・・・」

「騙して結婚して・・ごめんなさい」

「・・いや・・・ いいんだ・・・ ごめん、ちょっと考えさせてくれ・・」

潤也はソファから立ち上がり、カウンターに置いてあった車のキーを手に取ると振り返ることなく、家を後にした

バタン

と玄関のドアがしまる音を聞きながら、ジュディはその場に泣き崩れた

もう これで ふたりを繋ぐものはなくなった

ジュディはそう悟るのだった