Afther 姫☆組 (姫シリーズVol.4) 【完】

“愛をこめて・・”って・・

ガクは姫花の手紙を読み、口角があがった

そして、静かに姫花の部屋をでた

ハマーを走らせ、AQUAを迎えに行く

「大倉さん、今回の撮影は長かったんですね」

顔見知りのスタッフからAQUAを受け取る

「ははっ・・ すみません・・」

姫花がいつAQUAを預けていったのか知らないガクは笑うしかなかった

「姫花さんに1週間分の料金はいただいてますので、追加分が20日・・ですね 明日で丸4週間でしたね~ 」

とスタッフが何気なく言った言葉にガクは固まってしまった

カードにサインをし、スタッフ笑顔に見送られ、ガクはAQUAを抱きかかえ車に戻った

ガクが向かった先は、りんの住む家だった

「おかえり~ あ~ AQUA~ 久しぶり~」

ガクが抱きかかえていたAQUAを受け取り、りんは先にリビングへ歩いていく

ガクは、その後を追い、リビングに入ると、無言でソファに座り込んだ

「賢次の言うとおりだった?」

いつもと様子の違うガクを心配そうに見るりん

「・・もう1ヶ月も前に発っているらしいよ」

とガクはりんに笑って見せたが、その笑顔が痛々しかった

「でも、すぐに見つかると思うよ?カードの使用記録とかさ・・」

とりんはガクを覗き込む

ガクはそんなりんに首を振った

「え? なんで? 姫花の事、探さないの?」