日向?

・・・・なわけない

考えなくても、父親は一人・・

潤也と過ごしたあのAQUAでの一夜だった

どうする?

潤也に素直に言う?

いや、まだ出来たって決まってないし・・・

それでも、不思議なもので姫花の両手は無意識に自身のおなかの上に置いてあった

しばらく部屋で自問自答をしていた姫花だったが、ガクとりんが家に来たようで玄関から大声で姫花を呼ぶ声が聞こえ、我に返った

あわててリビングに顔をだした姫花を迎えたりんの笑顔とガクの呆れ顔

「んだよ・・ まだ飯出来てねぇのかよ・・・」

テーブルには、まだ料理は一品も並んでいない

「あ~ごめん、ごめん」

いつもならここでガクと言い合いになるのに、姫花のこの反応にガクとりんはお互いの顔を見合わせる

姫花はそんなふたりの様子に気づく訳もなく、二人に背を向けひとり、キッチンに入って料理を作っていく

そして、次々と完成する料理をテーブルに並べ

「お待たせ! 食べよっか!!」

とガクとりんに笑顔をみせたのだった