「ただいま~ 姫花~? いないのか~」

今日は姫花はもう帰ってきているはずなのに、真っ暗な室内に首を傾げつつ潤也はリビングの電気をつけた

今夜、レンはがっくんの所に泊まりにいったので、久しぶりに姫花と二人きりの時間を過ごせると潤也は足どりも軽く帰宅したのだ

急に明るくなった部屋に姫花は我に返る

「姫花? どうした?」

いつもと様子のちがう姫花の隣に座る潤也

「・・・・・」

「姫花? どうした?」

「・・できた・・」

「え?」

「赤ちゃん・・ 出来た・・・」

「・・・・・・」

姫花の告白になんの反応もしない潤也に、姫花は恐る恐る潤也の顔を覗き込もうとした

その瞬間

「よっしゃ~!!!!」

潤也は立ち上がり、拳をつきあげた

「すげ~ 嬉しい!! 今度こそ、ふたりで育てような」

笑顔の潤也に姫花も思わず、笑みがこぼれる

そして

「あのね・・・ 双子・・みたいなの・・」

と潤也につぶやいたのだった





【完結】


2009.7.28