早乙女くんは見かけによらず✕✕



それと同時に芽生える罪悪感。

また言わせてしまった。


こんな時、いつも自分の素直じゃないところに嫌気が差す。




でも、今なら言える気がするから。



ねぇ。

素直になるって、すっごく勇気がいることなんだね?




「……き、だよ。」


さっきまであんなにツンケンした態度だったのに、いざとなると声って自然と小さくなってしまうんだね?



「え?」


下を向いていても交わらなかったふたりの視線が、今まっすぐに繋がる。



「ちゃんと、好きだから。
大好きだから。

……琉斗のことが。」


「…………」

「…………」



見つめ合うこと数秒。

徐々にあたしの顔は恥ずかしさからか、熱を持ち始める。




好きって言った瞬間、ひとつの壁が打ち砕かれたような。

心がきゅう、となって。


一気に恥ずかしくなった。





ねえ、あなたもいつもあたしに好きっていう時こんな風になっているの?