早乙女くんは見かけによらず✕✕



あたしの両腕は琉斗の左手によって拘束されている。



さっきまで怖いって感じてたはずなのに。
琉斗があたしを否定するなら受け入れるって思ってたはずなのに。



この、温かいのが広がっていくような感じは何なのだろう。




「さっきの質問もう1度する。
いつもあんなん言われてんの?」

2度目の質問に、あたしはこくんと頷いた。


「でも、ほんとに気にしてないの。」

そう答えた瞬間、琉斗の瞳が一瞬揺れた。



「沙里が気にしてないならいい。
でも、俺は言って欲しかった。気づいてやれなかった俺の責任でもある。てか、俺の責任だ。

でも、俺たち付き合ってんだろ?

いつも沙里は1人で解決しようとする。
でも、俺はそんな沙里見たくない。全部ぜんぶ!!2人で進みてえんだよ…!」


俺の責任?

ちがうでしょう?




ぜんぶぜんぶ、あたしが悪いんだ。