──────琉斗の部屋。
「なーんかひっさしぶりだな、沙里が俺の部屋にいんの。違和感しかねえわ」
「あぁ、そう。じゃあ帰るわ」
「いやいやいや。カエラナイデクダサイ」
あたしの両肩を掴んでブンブンと横に首を振る琉斗は、一言で言うと可愛い。
直球に言うと、近い。
「……で?話ってなに?」
なんだか変な予感がして。
……女ならではの女の勘?
「……沙里ってさ。」
いい話なのか
悪い話なのか。
しっかり探りながら琉斗の話に耳を傾ける。
「いつもあんな風に言われてんの?」
「……ぇ」
今回もくだらない話かなーって予想してたのに、予想とは違う入り方に声が出なかった。

