「そーなの?」
緑色にそう問いかける。
「そうそう!クッキーは友遊の大好物だからね。つまみ食いでもしたら後がどうなることか……。天使が悪魔になる感じ」
え、そんなになんだ……。
しかも怒ると怖いの?この可愛いニコニコしてて可愛い子が?
本当に想像できない…。
まぁ。暴走族のメンバーなんだから強いのは当たり前か。
「可愛い子ちゃん。名前はなんていうの?」
紫の髪をした色気ムンムンの男があたしに言う。
「夏川優妃。」
簡潔にそう言う。
ちょっと冷たかったかな?
まぁ、いいか。どうせ関わるのは今日が最初で最後だしね。
「優妃ちゃんかぁ。可愛いね。」
うわぁ。なにその営業スマイルみたいな。
こいつ絶対いろんな人にそういうこと言ってるよ。
見た目でわかるよ。絶対女たらしだ!
「俺は海野奏太(かいの そうた)よろしくね。優妃ちゃん」
ふーん。紫頭は奏太か。
「あ!俺も俺も!俺は橋本和希(はしもと かずき)!よろしくな!」
緑頭は和希。

