ドアを開けると同じタイミングで正面の家のドアも開いた。




「行ってくるぜ!」そんなアホらしい言葉の後に「行ってくるわー」と言った声も聞こえた。





うわっ!最悪。バッドタイミングじゃん。




この2人と同じタイミングでドア開けるとか有り得ないんだけど。





今日は最悪の1日になるかもなぁー。そう言って歩き出そうとすると、





「おぉ!柚穂じゃん!おはよっ☆」




圭が話し掛けてきた。




朝が苦手なあたしにとってこいつは本気で邪魔にしか思えない。





しかも、この歳になって男子高校生が挨拶の語尾の後に☆なんかつけてんじゃねぇっつーの!





疲れて、返す気も起きてこないあたしは無視してその場を通り過ぎた。





祐もあたしの方を向いたまま、無言だし、もう知らんわ。