「わかった。 中学校の時主に何をやってた?」 「ずっとドラムでした。」 「ずっと?」 「えぇ、一年生の時から私のパート一人でしたから。」 一人、この単語を言ったとき、彼の楽器を準備する手が一瞬止まったように見えたのは気のせいか。 「そっか、大変だったね。 ……初見は効く?」 「多分大丈夫です。」