チリンチリンっと風鈴の音が聞こえた。
目を開けると窓から白い導入雲が見えた
綺麗な青い空とはっきり映る白い雲
「綺麗な空…」
あまりにも綺麗で空に手を伸ばしてみた
届きそうで届かない、そんな遠い空
そんな空は私の恋と似てるなっとふと思った
「叶わないのに…」
私はぼそっと声に出していた
「何が叶わないの?」
空を見つめてるとあの優しい声が聞こえた
「隼人兄さん」
彼は隼人兄さん。
私たち四人兄妹の次男
20歳の大学2年生
兄さんは切れ長の細い目が特徴。
黒くてふんわりとした髪
優しくて、真面目なのにイタズラ好きな兄さん
そして私の好きな人でもある人だ。
「んー、神様に私の宿題を減らしてくださいって願ったのに叶わなかったからさ…」
『兄さんに叶わない恋してること』
なんて言えるわけがなく、どうでもいいような訳の分からないことを言った
これ以上この話に触れないでって気持ちも込めて。
「はは、なんだそれ?」
軽く笑った上に案の定兄さんはそれ以上突っ込んでくれなくて助かった。
私はもう1度空を見上げる
「あれ…お前学校は?」
兄さんはそう私に尋ねる
「あれ?言ってなかったっけ?今日から夏休みだよ」
「あ、そうなんだ。」
「兄さんは?」
「僕も夏休み」
「そっか」
他愛のない会話
ねぇ、兄さん。
こんな会話ですら私はこんなにもドキドキしてるんだよ。


