「早く帰るぞ、じゃないと お前の母さん また心配するだろ。」

ぶっきらぼうで 愛想悪くて、口も悪い幼馴染 "坤 未夜" 。

「……う、うん、そうだね‼︎
あ、ゴミ捨てありがとう‼︎」

今日、私と未夜は日直で 私が日誌を書いている間に 未夜はゴミ捨てに行ってもらっていたんだ。

「また、空元気⁇」

グサッーと胸に刺さったその言葉。

それは、ただ 未夜の言うことが正しいから。

「……泣いてたのか⁇
目、若干 赤いぞ。」

黒板の隅にいた私の眼の前に立つ未夜。

「未夜には関係ない‼︎‼︎」

未夜は少しカッーとしたのか、

「おい、今 何つった⁇」

壁に手をつき、私を壁と自分の間に挟む。

「……ごめん、ごめんね⁇」

未夜の迫力がすごくて、何だか 怖くて、ついつい 私は謝ってしまった。

「俺が お前を悲しませてるんだろうな、悪い。」

未夜は私から離れ、教室のドアの前まで歩いていく。