夕陽が射し込む教室で1人、チョークを手に 想いを綴る私。

眼からは涙が流れているけれど、それを気にしたりなんてしない。

どうせ、私1人が泣いたって 誰も困ったりはしないから。

黒板の隅に書いた文字。

その言葉を彼に伝えることができたなら……どれだけ、楽なんだろうか。

ガラッーと教室のドアが開き、私は慌てて 書いた文字を消し去った。

誰にも見られてはいけない。

そう思って消したのに、私のどうしても消せない感情を改めて自覚させるように残った チョークの跡。