【完】キミからの“好き”がほしいだけ




「えっ...?」



正直、びっくりしている。



「だから...私だったら雄大を幸せにする」


「え、菜実?」


菜実?

何いってんの?


「雄大が好きなの...!!!バーーカ!!」



え...?

俺を好き...?


しかも、バカだなんて...ったく菜実らしい。



「マジで?」


「嘘でこんなこと言わないわよ!!」



顔を真っ赤にしている菜実


そんな姿が可愛く見えた。


つい最近から実は気になっていた自分がいた。



「...嬉しい」


だから、普通に嬉しかった。


「え?」



「今すぐにとはムリだけど、
ちょっとずつ考えてもいいかな?」



今すぐはさすがに切り替えができない。

だけど、ゆっくり好きになっていきたい。



「えっ...ほんとに?」


「うん」


「雄大、ありがとうっ!」



そういって笑った彼女に胸がドキッと高鳴った。


もうこの時点で好きなのかもしれないね。




「お礼を言うのは俺の方だよ」



そういうと、彼女はまた笑った。


この笑顔に何度助けてもらったのだろう。