「他人だかなんだか知んねぇけど、
お前にとって叶愛ちゃんは特別な存在には変わりねぇんじゃねぇのかよ...!!」
――...特別な存在
雄大の言う通りだ。
例え、他人になったとしても
俺の気持ちは変えられないし、
叶愛が俺にとって特別な存在ってことは変わりはないのだから。
「...これ、叶愛ちゃんの病院と病室の番号
叶愛ちゃん...生きるための手術受けるかを
今でも迷ってる...」
そういった雄大の声は震えていて
泣いているのだとわかった。
雄大から小さな白いメモを受け取った。
――...生きるための手術
そんな怖いもんと闘ってるアイツからしたら
俺の気持ちは叶愛にとっては迷惑かもしれない。
だけど...
「ありがとな...雄大」
この世界からいなくなってからじゃ遅いんだ。
俺は走ってその紙に書かれた病院へ向かった。



