【完】キミからの“好き”がほしいだけ




「永遠...?」



名前を呼ばれて、笑って見せた。



あ...そうだ。

叶愛、今年はまだアレ買ってないよな?


だったら、雄大が叶愛のこと好きなら...



「雄大...ちょっとだけ待ってて」



俺はそういうと、屋台が並ぶ中に行って


“絶品!たい焼き屋”


そう書かれた看板を見つけ、



「おっちゃん、カスタード三つ。二つと一つで別々で」


「おぉ、永遠ちゃんじゃんかぁ~!
今日は叶愛ちゃんは?」



いつもたい焼きはここでしか買わないから
おっちゃんとは親しい。



「ちょっと...ね」



「そうか...。
相手の気持ちも大事だけどよー自分の気持ちも大切にしろよ?

ほらよ、300円だ」



「おう、ありがと。おっちゃん」



俺は財布から300円を取り出しておっちゃんに渡した。


それから、ダッシュで雄大のところに戻った。




「これさ...叶愛好きなの...。
だから、お前持っていって...
そんでもって家まで送っていってやって...」



ホントは俺が行きたい。


だけど、それはもうムリなんだ...っ。


雄大は叶愛が好きなんだろ?


じゃあ、幸せにしてほしい。
お前なら......任せられる。


こんなこと頼めるのはお前しかいないんだよ。



「...永遠が行けば?」



一瞬、耳を疑った。


まさか、誰にでも温厚な雄大に限って
そんな事言うとは思わなかったから。