【完】キミからの“好き”がほしいだけ





「...なんでどうでもいいわけ?」



叶愛は何も答えなかった。


何...?

叶愛は今何考えてる?



「それ自分で選んで買ったんだろ?

自分で気に入ったから買ったんだろ?
じゃあ、どうでもいいとか言うなよ。

...こんなシンプルな浴衣を綺麗に着こなすのは
お前ぐらいだよ」



叶愛がこの浴衣を嬉しそうに買ってる姿が
想像出来た。



モノは大切にしなきゃいけない


昔からそういってたのは叶愛だろ?


最後の言葉は嘘も偽りも何も無い。
ただ、俺の正直な気持ちだった。




「今更そんなこと聞きたくない!!

紗綾ちゃんと後の祭り楽しめば!?
あたしは帰るから!!

ごめんっ...っ。八つ当たり...っ
でも、もぅほんとに帰るからっ...
邪魔者は退散するから...っ。」




だけど、叶愛は俺のいうことを聞いてくれなかった。


泣き叫ぶ叶愛を見てるのが辛かった。



邪魔者なんて言うなよ......


でも、そう思わせてしまうようなことをしたのは
紛れもなく俺で。


俺がノリで紗綾ちゃんと付き合ったりしたから...




「...叶愛。...ごめんな...」




俺は知らない間に
たくさん傷つけていたのかもな。




「なんで謝んの...っ?
全部、悪いのはあたしなのに...っ」




そうやってキミは昔から

何でも自分のせいにして人のせいにはしなかった。



そんなキミだから

“守ってやりたい”そう思ったんだ。



雄大は紗綾ちゃんは守ってあげたくなる

そういってたけど、
どんなに一緒にいても
不思議とそんな気持ちにはならなかった。



それは、もう俺には守りたいものがあったからで。