【完】キミからの“好き”がほしいだけ




「まぁ、永遠のことになると
すぐ表情豊かになるけどね」


なんて、へらりと笑いながら言う菜実を

ゆるーく空手チョップ。


「こら。菜実ちゃん、お黙り」


「こら。叶愛ちゃん、おはよ」


頭上からその声が聞こえて、数秒後

後頭部に小さな痛みがはしった。


「いったぁ...何すんのよ!」


そんな事するのはあたしが知っている人の中でたった1人しかいない。


どうして…?


さっきまで彼女と
楽しそうに話してたじゃない。


「いじめてほしそうにしてる叶愛が悪い」


「なっ…!どういう意味よ!」



そう、この偉そうな態度をとっているやつの名前は


櫻木 永遠 【さくらぎ とわ】


顔立ちはそこらの芸能人に負けないぐらい
かっこいいし、

栗色の髪も悔しいけどものすごく似合っている。

身長もスラッとしていて足長いし、あたし以外には優しいからみんなからモテモテ。



それと……あたしの好きな人でもある。