【完】キミからの“好き”がほしいだけ




「あぁ。俺、菜実と仲良くなれてよかったよ」



やめて...そんな事言わないで。

我慢できなくなる。


これ以上、私の気持ちを揺らがさないで。


「私もだよ」


「叶愛ちゃんさ...

永遠と何かあったみたいなんだよね」



遠くを見つめるような目で雄大そういった。



「え?」


「いや...、色々あって叶愛ちゃんがトイレ行くって言って
それでさ...永遠が後を追いかけて、
その後、帰ってきたのは永遠だけで、しかも抜け殻みたいになってて......


なのに...アイツ...叶愛ちゃんのために
たい焼き買って...それを俺に渡してこいって言ったんだよね。
『俺にはもう渡せないから』そういってさ...それってどういう意味かなって...」



まさか、あの子...!!


永遠も何してんの!?

抜け殻ってそれって確実好きってことじゃない!?


あのダブルバカ鈍感め!!