【完】キミからの“好き”がほしいだけ




「んー、叶愛は...秘密」


これが精一杯の答えだった。


「何よ、秘密って。

あー、ほらほら紗綾ちゃんが可哀想でしょ」



ほら、まただ。

また紗綾ちゃんの名前を出して

俺との話を無理矢理終わろうとする。



「秘密は秘密なんだよ

あー、そうだな。
じゃあ俺の席からどいてね、原本ちゃんっ」



だから、俺はいつもそこで話をきる。

さすがに紗綾ちゃんと同じクラスだし...


「あ、ごめんごめーん。
じゃあ、私も戻るね~~」


そういうと、原本は自分の席の方へ戻っていった。