「あの・・・」
「ごめん。いいよ、続けて。続き、聞きたい」
「・・・はい。」
無言で、泣きながら弾いた。
人前で泣くのは得意じゃないから、堪えたかったけどなぜかその人の前では堪えられなかった。
弾き終わるとその人は私の頭をそっと撫でた。
その瞬間、わたしの糸はピンっと切れて
見ず知らずの人の腕の中で泣いた。