校外学習から数日たった頃…

「美琴ー!大丈夫?」

みさきがすごい勢いでクラスまで来た

「え?なにが?なんかあったの?」

「まだ、知らないんだ…」

みさきがうつむいてつぶやいた。

「なにを?」

「実は…3組のもえかちゃんと黒崎くん付き合ってるんだって…」

「えっ………」

言葉が出なかった。

涙がでそう。悲しい。悔しい。

「そっか…そうなんだね…言ってくれてありがとう」

一刻も逃げ出したかった。

泣いてしまいそうだから…

「ちょ、美琴!どこいくの!」

みさきが走り出した私の腕をつかんだ

「ごめん、みさきにはすっごく感謝してる。でも、今は…今はひとりにさせて」

返事も聞かずに逃げ出してしまった。

今は昼休み。みんな私たちを見てる。

ほんと、何やってんだろ…

校外学習でも泣いて、いまも泣いて。

弱いな、わたし…

「黒崎くん大好きです」

届くことのない言葉を空に向かってつぶやいた。