高校に入ってからは、華が俺の家に泊まる事はなかった。



数日前、雨に濡れた華が俺の家の前に立っていた。



何かあったに違いない。



たけど、俺は華に何も聞かなかった。



華はどこにも行く所がなくて、俺を頼ってくれた事が嬉しかった。



抱き締めた華の温もりが今も忘れられない。



誰にも渡たしたくない。



高熱を出し倒れた華を、寝ないで看病した。



華の苦しむ顔。



俺はずっと華の手を握っていた。



何回が額の汗を拭いてやった。



俺がおまえの熱を吸いとってやるから、熱のある華の唇にキスをした。



熱い唇。



明け方熱が下がりほっとした。