―side 瑠璃―
「ねぇ、柚萌ー」
空を見上げる柚萌の背中に話しかけた。
「ん?」
「あのね・・・」
「何?」
柚萌がこっちを向いた。
「私ね、春人くんのこと怒らしちゃった」
「え?なんで?」
「・・・それは、言えないけど、春人くんにあやまった方がいいかな?」
「んー・・・。なんで、怒らしちゃったか知らないから答えようがないけど、あやまって損はないと思うよ?」
「だよね。さっきも、あまり春人くんと居たくなくて先行ったの。ごめんね?」
「あやまらなくてもいいよ!」
「よしッ!!」
私は、立ち上がった。
「どした?」
「春人くんにあやまる」
そして柚萌を置いて風呂を出た。


