ふと思い出すのは、
中学校の入学式。
緊張した震える声で、
点呼に答えて。
それを翔に笑われて。
夏木と同じクラスで喜んで。
アイツに一目惚れして。
…苦しい思いも沢山した。
でも、どれもこれも思い出なんだ。
どんなに苦しい過去も、また、
どんなに楽しい過去も、
いつかは思い出になってしまう。
私達はいつまでも、
子供のままじゃいられないから。
いつかは大人になってしまうから。
だから私達は、
3年間を共に過ごし、
共に新しい道に進んでいく。
でもこれはお別れじゃなくて、
私達がそれぞれの道で輝けるように、
エールを送る時なんだと思う。
校歌を歌いながら浮かんでくるのは、
涙と、友達の顔。
最初に浮かんできたのはやっぱり夏木。
その次が…アイツ ーー 月野 新(ツキノシン)
新は私が3年間かけて大好きだった人。
初めて本気で好きになった人。
初めて本当の恋を教えてくれた人。
初めてキスした人。
初めて本音でぶつかれた人。
初めて苦しい思いをさせられた人。
初めて裏切られた人。
私の初めてがつまってるんだ、アイツは。

