「まだいたんだな、櫻」
「うん、まーね」
「…卒業しちゃったな、俺達」
「…うん」
「櫻、めっちゃ泣いてたじゃん、
あ、今も泣いてるか」
「もーうざいよ」
「いいよー泣いても。俺櫻の泣き顔
いっぱい見てきたから」
「それもそうだね…」
「なぁ、櫻」
「何?」
新の目に、私だけが映る。
それだけで、胸が苦しくなる。
まだ、残ってるんだ。
恋の病の、後遺症ってやつが。
「俺さ、櫻の彼氏で良かった?」
「…最後まで、最低で最高な彼氏だったよ」
「そっか…俺、櫻と3年間一緒にいれて、
良かったと思ってる」
「うん…ありがと」
また、胸がきゅっーとなる。
「櫻、元気でな」
「新…っ、あのさ!」
「ん?」
私は言葉に詰まった。
でも今言わなかったら、後悔する。
『まだ好きなの』
たった6文字なのに、言えない。
最後の勇気を振り絞って ーー

