「俺の中では大スターだぜ?」
「はぁ?」
え、何言ってんのコイツ…。
「小学校のときからの憧れでした」
あたしをじーっと見つめて真剣な顔で言った。
あたしは眉間に皺を寄せて見つめ返してるだけ。
一向に返答がないのを感じたのか、
「え、横橋虹架だよな?」
と、首を傾げた。
取りあえず、あたしは横橋虹架なので頷いといた。
「リトルん時、ピッチャーだったよな?」
「…うん」
「全国行っただろ?」
「…まぁ」
「ベスト4入ったよな?」
「…はい」
何、この質問攻めっ。
しかも…
「近いっ!」
わずか距離は数センチ。
どんだけ近づくんだよ。
「あ、ごめん」
「…で、最終的に何を言いたいんですか」
腕を組みながら、ぶっきらぼうに言ってみた。
「え、だから…憧れてるんです」
憧れてるんです、ってねぇ…。
そりゃ、素直に受け止めたらめっちゃくちゃ嬉しいですけど…。
て、思いながらも少し照れてる自分がいるのだ。
「…そりゃ、どーもです」
自分の顔がちょっと赤くなってるのが分かる。
