のん気に窓の外を見ていたあたし。 突然教室の扉がガラッと開いた。 中に入って来たのは、担任の佐藤と見知らぬ男の子。 「ねえ!あの人転入生?!」 顔はちょっとイケメン系。 でも、身長はあたしより少しデカイだけ。 髪は短めで肌は黒くてスポーツ万能って感じで、少しまくり揚げたワイシャツの袖から出てる腕にはそれなりに筋肉がついていた。 いかにも…… “野球少年” だった。 「大竹光陽(ヒカル)だー。みんな、仲良くしてやれー」 君と出会ったのは、6月の上旬。 太陽が照り光るあの暑い日だった。