静かな海で、ただ独り。
海の匂いがする。
波が何度も打ち返してる。
砂浜に寝そべり、空を見上げる。
真上に下弦の月が見えた。
周りに星は何も見えない。
こういうのって地球温暖化って言うのか?
「あ~、何か台無しになった~」
ぬくっと起き上がり、海を見つめた。
「星とか散らばってたら、ロマンチックなんだけどな」
白い砂を右手で掴んだ。
でも、すぐに指の間から落ちていく。
そうやって1人で遊んでると、甲高い声が聞こえてきた。
「虹架~!!」
あー、来た来た。
後ろを振り向かなくてもすぐ分かる。
この声は何度も聞いた事があるから。
「チャリが見えたから、走ってきちゃった」
その声の主は、あたしの隣にちょこんと座った。
「塾帰りですか?」
「そうだよ。青空ちゃん、良い子ですから」
顔の前にピースをして、満面の笑みを見せた。
あたしの隣に来たのは青空だった。
