「お呼び出しですよー」
たぶん俺と同じクラスの女子がお招きをした。
「え、アイツっ?」
海晴が嫌そうにそう言うと、扉の隅からひょこっと女の子が現れた。
「アイツ呼ばわりすんなし」
そう言った女の子はどっかで見たことあるような顔だった。
栗色のロングへアーがなんだか色っぽく感じられる。
身長も高くて、スラッとしていて…一言で言えばモデル体型。
誰かに…似ている。
いや、何処かで一度会ったことがある。
「桐ちゃんに会いたいって言ったから来たんだよね～」
その女の子の後ろから横橋が顔を出した。
…やっぱ、可愛い。
あの無邪気な笑顔。
ショートボブの髪型にめっちゃ合ってるし。
て、何を思ってんだ俺はっ。
俺は変人か!
いや、違う。
俺は変人ではない。
そう自分に言い聞かせ、黒ブチの眼鏡をかけて勉強をし始めた。
これ以上、アイツを見るとやばくなりそうだから…。
